馬用キネシオテープとは?
ヒト用キネシオテックスと馬用キネシオエクワインの違い
キネシオエクワインは馬用に開発されたキネシオテープです。
ヒト用のテープとどこが違うのか…
まずはヒト用のテープのお話を少しだけさせて下さい。
ヒト用のキネシオテープはキネシオテックスといい、
約40年ほど前に日本で加瀬建造D.Cが開発しました。
キネシオテックスは、伸縮率が皮膚や筋肉とほぼ同じ程度に設計されています。
キネシオテックスの糊面は、医療用アクリル糊で作られており、
またウェーブ加工も施されていますので
通気性も良く皮膚に負担なく付く様に設計されています。
アクリル糊の性質上体温で良く付き、皮膚と一体感を持ちます。
テープの種類によっては手術後直ぐに使えるものや、
赤ちゃんにも安心して使用できる物もあります。
馬用キネシオテープ
馬用キネシオテープはキネシオエクワインと言います。
ヒト用キネシオテープと大きく違う点としては、キネシオエクワインは馬の毛につく設計がされています
この十分な接着力を持つ糊は100%医療用のアクリル糊で作られており、薬剤は使用しておりません。
また、キネシオエクワインはウェーブ加工が施されていません。
皮膚ではなく毛に付き、馬の動きに合わせて特別に調整されているからです。
馬の毛を通して毛根に伝わり、毛包から刺激が与えられます。
また、組織間も適度な隙間を保たれて血液・リンパ液・間質液の循環改善や治癒を促進させます。
キネシオエクワインの伸縮率はほぼキネシオテックスと同様です。
テープは綿100%の伸縮性繊維で作られており、縦方向にのみ伸縮します。
表面には撥水加工が施されており、手入れの際のシャワーにも撥水効果を発揮します。砂馬場での放牧の際に馬がゴロゴロと砂浴びをしても耐えられる十分な接着力があります。
テープの粘着力はヒト用キネシオテックスより強く設計されています。
なるべく剥がれにくいようにするためです。
それでも剥がれるときは剥がれちゃうんですけどね…
馬にテーピングする際に、
『毛刈りは必要ですか?』と聞かれますが、
テーピングの為だけに毛刈りは必ずしも必要ではありません。
先程お話ししたように、テープは毛に付く様に設計されているからです。
毛が長くても、短くてもテーピングは効果を発揮します。
キネシオエクワインが3色な理由
キネシオエクワインのカラーラインナップは3色です。
黄色、緑色、茶色
どの色も、糊の強度や伸縮率は同じです。
では、なぜ3色あるのでしょう?
キネシオエクワインはカラーセラピーの要素を取り入れて3色に設計されました。
皆さんは、カラーセラピーと言う言葉を聞いた事はありますか?
カラーセラピーとは、色が私たちに与える影響を使って、心や身体の調子を整えていくセラピーです。
視覚: 色(目から入る刺激)
↓
脳
↓
感情: 理性や本能、思考や感情、心や体が変わり、パフォーマンスUP
実はヒト程ではありませんが馬にも色覚があることが分かっています。
しかし馬の色覚は人ほどいろんな色を認識できないようです。
人を含む大型の類人猿は3原色、馬など大部分の哺乳類は2原色と言われています。
馬は黄色を最も識別でき、緑と青もある程度判別できるようです。
そんなカラーセラピーを取り入れた3色のキネシオエクワイン。
黄色
開放的で自己主張すべき時にサポートしてくれる色です。
また、精神的刺激を求める色と言われています。
元気を出して欲しい時など良く使う色です。
緑色
リラックスしたナチュラルなムードをサポートしてくれる色です。
またバランスを整えてくれる色でもあり、自己治癒力を高めてくれる色とも言われています。
少し疲れている時や、リラックスして欲しいムードの時によく使う色です。
茶色
アースカラーの代表的な色ですね。
大地は全ての基礎となり、
土には変容させて維持をしていくエネルギーがあります。
大地のような自然を感じさせる茶色は、温もりや居心地の良さといった安心を感じさせてくれる色です。
茶色は緑色と同様に、リラックスさせたり緊張を和らげたいムードの時に良く使う色です。
私個人的には…
馬が言葉を発してくれるわけではないので実際のところは何とも言えないとは思うのですが、ヒトにも当てはまるように馬にも色の持つ力がある程度は当てはまると思うのです。
キネシオエクワインに使用されている全ての染料は天然の植物から抽出されています。
更には、キネシオエクワインは、馬が誤飲しない工夫として匂いがついています。
実際手に取って、テープを嗅いでみると、アップルビネガー様な匂いがします。
この様に、色々な工夫がされて設計された馬用テープが、キネシオエクワインです。
次回は、どんな時に使うのが良いのか?
具体的なお話しを考えています。
お楽しみに。
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