皆さんはテレビでスポーツ観戦をしている時、選手が色のついたテープを身体に貼っているのを見たことがありますか?
東京オリンピック2020でも沢山の選手がテーピングをしていましたね。
カラフルなテープだなって思いませんでしたか?
スポーツをする上でテーピングの目的は大きく以下の3つに分けられると思います。
1怪我予防
2応急処置
3再発予防
わかりやすく言うと
運動中に怪我をしないように、万が一怪我をしてしまった時の応急処置に。
そしてその怪我を再発しないようにする為に。
怪我をしている状態での練習や試合の補助に。
また、疲労から早く回復させるために。
といった感じです。
具体的には…
予防(または再発予防)として
怪我をしていなくても、予防でテーピングをする場合があります。スポーツによって、起こりやすい傷害は違います。
傷害が起こりやすい部位に対しテーピングをすることで、怪我のリスクを低くすることが出来ます。
例えば、膝や踵などに大きく負担のかかるスポーツをする前に、あらかじめテーピングをすることで患部への怪我や疲労による痛みの予防になります。
私の知り合いの例をいくつか挙げさせて下さい。
例1
登山が趣味の60代の男性の方。
下山の際にいつも膝が痛くなり膝を庇いながら降りる為、ペースが遅くなっていたそうです。
登山をする前にあらかじめ膝にテーピングをして登ったら、下山の時にかつては感じていたガクガク感もなく降りてこられたそうです。
例2
プロサッカー選手を目指す小学生のサッカー少年。
ハードな練習で踵に痛みを感じていました。大事なセレクションでは踵を庇うことなく思いっきりプレーしたいとのことで踵にテーピングをしてセレクションに臨みました。結果は見事合格。踵の痛みは気にならなかったそうです。
ホワイトカラーのキネシオテックスを使用
応急処置に
怪我をした直後に患部を固定したり、圧迫するためにテーピングを活用することもあります。テーピングを行うことで患部が動くのを極力少なくし、症状の悪化を防ぐことが目的です。関節はもちろん、筋肉の怪我に対しても応急処置として利用されます。
スポーツだけではなく日常生活にも大きく役に立ちます。
加齢による肩の痛みや、可動域の減少。
慢性的な腰痛。
歩行時の辛い膝の痛みなど。
キネシオテックスを貼ることによって、伸びすぎた筋肉、縮みすぎた筋肉をもとに戻したり、弱っている筋肉を強くする効果があります。
では、馬はどうでしょう?
実は馬も同じなんです。
競技前のちょっとハードなトレーニングに怪我の予防として。
比較的多くの競技馬や練習馬が鞍下辺りに痛みを感じるケースをよく耳にします。
普段のお手入れの時にそんな痛みの反応があったら、練習の前にあらかじめテーピングをしてあげるとパフォーマンスが落ちてしまう場面でも、キネシオテックスが役に立つのです。
明日に疲れを持ち越さないように疲労回復促進に。
トレーニングを頑張った馬に、今日の疲れを明日に持ち越さないように。
早く疲労物質が流れていくように痛み同様、ハリがある部分にテーピングをするのも効果的です。
特に競技会中などは、馬房にいる時間がケアの時間になります。
薬剤も使われていないので大きな試合などのドーピング検査も安心です。
立ち腫れなど。
朝、馬房から馬を出すとき、球節の周りがぽってり浮腫んでいる様なことはありませんか?
そんな時にも、浮腫軽減を目的としたリンパ液などの間質液の流れを促進させるテーピングをするのが効果的です。
例として私の実体験をご紹介すると、
所有している19歳の馬ですが、現役時代に競技会場の硬めの馬場で走行した翌日や、競技会前の強めの運動の翌日などは球節が浮腫んでいる事がよくありました。
肢巻をして浮腫ませないようにする事もありますが、締めるのでは無く、リンパ液など間質液がよく流れるように補助してあげる事で浮腫を軽減していました。
また、知人が所有していた高齢のサラブレッドは20歳を過ぎた辺りから、気温が下がる秋から春先まで常に立ち腫れをしていました。
そんな時にもテーピングは有効でした。
他には
輸送の前にもテーピングをしてあげるといいと思います。
輸送時、馬達は4肢で車の揺れに踏ん張って立っています。積み方によっては、前を向いていたり、横方向を向いていたりしていますよね。
輸送時間もかなり長い場合もあります。
到着した時の疲れが少しでも少なく、その疲れが早く抜けるようにあらかじめテーピングして行くのは効果的だと思います。
私も所有馬が競技に出発する前にはテーピングをして送り出していました。
いかがでしたか?
次回はテープの切り方を中心にお話しさせて頂こうと考えています。
お楽しみに(^ – ^)
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