キネシオテーピング法とは?
キネシオテーピング法の誕生まで
加瀬D.C.は西洋医学に疑問を持ち始めていた頃、リウマチ治療に効果を上げている「超低温療法」の話を耳にしました。
その療法では、テープを使って変形した関節を元に戻すというのです。
これは今までの、一度変形した関節は元には戻らないという理論とは正反対です。
加瀬D.C.はそのことに注目しました。
さっそく米国よりスポーツテープを取り寄せ、試してみることにしました。
しかし、何度やってもよい結果は得られませんでした。ここからが研究の始まりです。
どうすればよいのか試行錯誤の繰り返しです。そして、とうとう病気の原因は筋肉にあることを突き止めました。そしてテープは固定してしまわないで、筋肉に沿って貼ることを考案したのです。従来のスポーツテーピングは、関節をガッチリ固定してしまう、それが常識でした。最初に正反対の理論に注目し、そしてそこから更に正反対の方法をあみ出したのです。
これにより、なんと今まであった痛みがその場で軽くなったり消えたりしたのでした。
キネシオテックスの開発
怪我や何かで伸びすぎてしまった筋肉や、収縮してしまった筋肉は、健康な筋肉の伸縮率を失っています。
それらをサポートするには、健康な筋肉と同じ伸縮率を持っているテープを開発する必要がありました。そして、ノリの付いたテープを人肌にピッタリくっつけますので、皮膚への不快な影響も重要なテーマでした。機能だけではなく、人に優しくあるための研究開発は、2 年も続けられました。
そして、接着剤や通気性などの改良を重ね、ようやく人間の筋肉の伸縮率に近い、皮膚を約10ミクロン引き上げることのできるキネシオテックスが誕生しました。この様に、「キネシオテックス」はキネシオロジー(運動機能治療学)から生まれたテープなのです。
キネシオテーピングの効果と特徴
痛み・凝り・内出血の改善
キネシオテックスを貼ると、体内に隙間が出来てリンパ液の流れが良くなります。
そのことにより、新陳代謝が良くなり、自然治癒力が高まります。貼っておくだけで、筋肉の痛みや凝り、怪我・手術後の内出血を早く改善することが出来ます。
腫れや内出血を軽減する
リンパ液だけではなく、血液の流れも良くなります。
血行が良くなると、酸素も栄養も体の隅々に行き渡る様になりますので、疲労の回復も早くなります。特にどこかが痛んだり腫れたりしていなくても、ちょっとだるいなという時、疲れがなかなか取れないなという時、また、冷え性でお悩みの方にも効果的です。
痛みを和らげる
スポーツや仕事の種類などによって、特定の筋肉を酷使することになる場合があります。
そういった筋肉は、障害が発生しやすい箇所でもあります。いわゆる職業病です。
キネシオテックスを事前に貼っておくと、障害発生の予防に役立ちます。
筋肉の疲労を早く回復します
スポーツをする時や、長時間歩くといった時は、連続して筋肉を使用します。
キネシオテックスを事前に貼っておくことで、疲労の蓄積を軽減したり、筋肉の円滑な動きをサポートします。
また、後からも貼っておくと、より一層の疲労回復を促します。
リハビリ・機能回復効果があります
キネシオテックスには筋肉(皮膚)とほぼ同じ伸縮性がありますので、貼ったままで体を自然に動かすことが出来ます。
ですから、普段の生活に支障がありません。
特別に時間を取ってリハビリを行なうことも大切ですが、なかなか時間が取れない場合もあります。
キネシオテックスなら、貼っておくだけで効果がありますので、普段の生活をしながら、無意識にリハビリを行なうことが出来ます。
関節の動きを良くする
筋肉(皮膚)の位置を調整することにより、ギシギシする関節の動きを改善することにも有効です。もっとひどい脱臼などでズレてしまった関節を元にもどす治療にも効果を上げています。また、応用編として、固定テープと伸縮テープの相乗効果を狙うパターンもあります。
従来のガッチリ固めるスポーツテープと、動きの取れるキネシオテックスを組み合わせて、動かしすぎてはいけない関節を守るのです。ガッチリ固定したまま長時間置いておくと、局所的な機能低下を招き、かえって障害が残る場合があります。患部の状態に合わせて、固定と伸縮の長所を組み合わせ、より早い回復を促します。